メディア 連載

月刊アミューズメントジャパン(25年12月号)掲載

2025.11.25

第47回 「ブランド愛」が導くエンゲージメントの力

✅ 要約:ブランド愛とエンゲージメントの高め方


1. 基本概念の整理

  • 顧客満足は体験の評価を示す指標です。
  • ロイヤリティは再来店や推奨といった行動の忠誠心を表します。
  • エンゲージメントは顧客がブランドに能動的に関わる状態を指します。
  • ブランド愛は強い情緒的なつながりで、エンゲージメントを最も強く後押しする要素です。

2. ブランド成長の流れ

研究では、
ブランド愛 → エンゲージメント → ロイヤリティ
という流れが重要であることが示されています。

ブランド愛が高まることで、UGC投稿、イベント参加、推奨行動などが自然に発生し、ブランド成長に大きく寄与します。


3. ブランド愛を育てる3つの方法

① 顧客の自己表現を支援する

  • フォトスポットの設置
  • ハッシュタグの掲示
  • 投稿(UGC)を公式アカウントで紹介

これにより、顧客が「自分もブランドの一部」だと感じやすくなります。


② 特別な体験を提供する

  • VIP体験
  • 限定イベント
  • 限定コンテンツの提供

「ここでしか味わえない価値」を作ることで、ブランドへの愛着が深まります。


③ 顧客同士のつながりをつくる

  • ハッシュタグを用いた投稿共有
  • SNSでの交流の場づくり

コミュニティが形成され、ブランドへの共感が高まります。


4. 一貫したブランドメッセージが重要

顧客に「信頼できるブランド」という印象を与えるため、
ブランドの一貫性を守ることが何より重要です。


5. 事例:MGM Resorts(ラスベガス)

  • 「投稿したくなる空間」そのものを施設として設計
  • UGCが自然に生まれ、公式も積極的に紹介
  • 来場者が「ブランドの語り手」になる仕組みが成立しています

このような設計により、エンゲージメントを大きく高めることに成功しています。


まとめ

ブランドを成長させるためには、

✔ 顧客満足で終わらせず、“関わり”を生むこと

✔ その関わりを“ブランド愛”へ育てる仕組みをつくること

✔ 顧客が自発的にブランドの語り手になる流れを設計すること

この3点が非常に重要です。

Web版:アミューズメントジャパン公式サイト