こんにちは!リスペクトマインド(株)の武内臣介です。
2025年がスタートして1月も後半になりました。
前回コラムでは、≪自店のボトルネックの総点検と改善を!≫ということで、小さな追い風でもしっかりと活用していくための営業施策にするための考え方をお伝えしました。
その為には【追い風を妨げているボトルネックの総点検】が必須で、特に年末年始の営業施策も再度振り返りと検証を行うことが大切なので、ぜひ前回コラムも参考に総点検をしていただければと思います。
年3回の大型連休で継続してボトルネックの総点検を行う
支援先の法人様でも年末年始の営業施策と店舗内での取組みを検証して、ボトルネックの総点検と改善活動が進んでいますが、そもそもボトルネックの総点検は基本的に年3回の大型連休では継続して実施します。
増客プロセスの中にある『新規顧客獲得と既存顧客リピート』の量を増やし、来店回数と滞在時間を増やす営業施策と、離反顧客を減らす営業施策を考えるときには、現在の機種に対する顧客の支持傾向を踏まえて、【変化する顧客ニーズに対応する機種構成】【話題性と支持が高まっている人気機種での顧客創造】を同時に考えます。
そこで、自店の機種構成や設置比率、新しい人気スペックの浸透など、年3回のタイミングで総点検を行い『次の大型連休に向けて何を変化させ、何を強化していくか』という方向性も決めて取組みます。
よって、ここからは2~4月で自店の機種構成や取組みをゴールデンウィークに向けて整えながら目指す方向性を顧客へ浸透させていく営業施策にしていきます。
ボトルネックの総点検で見えたこと
ある店舗の店長さんから報告がありました。(コラム掲載して良いとのことで)
詳細は書けませんが、『ボトルネックになっていたこと』です。
ボトルネックになっていたこと
- 潜在顧客から見込み顧客への取組みが、やっているつもりで伝わっていないものになっていた
- SNSは活用しているが、興味関心が高まる内容になっていなかった
- 他店は年末年始の集客施策をしっかりと実施していたが、自店は通常の新台入替のみで終わってしまった
- 新規からリピート顧客になってもらうための『人気機種への誘導』『コーナーへの誘導』を実現するプロモーションが弱かった
- 店内での訴求プロモーションが弱かったので、久しぶりに来店したお客様に現在の人気機種や話題性のあるスペックなどへ誘導することができなかった
他にも細かく総点検をしていますが、重要なポイントとしては上記の内容でした。
次の大型連休に向けて、改善の取組みを始めている店舗様です。
年末年始前に、事前に『ボトルネックを改善して取り組んだ』ケース
ボトルネックをお盆の大型連休で総点検して、現在の機種ニーズなどを踏まえて改善した店舗様からは「上手くいきました!」という報告もありました。(詳しく書かなければコラム掲載OKとのこと)
ボトルネックを改善しての年末年始営業で効果が有ったこと
- 他店の集客施策を想定して、自店が見劣りしないレベルの年末年始集客施策を実行した
- お盆後から年末までに、ニーズの高まっている機種構成へ変更させながら、新しいコーナー訴求に変えて取組んだ結果、意図した機種とコーナーへお客様を誘導できた
- 久しぶりに来店するお客様が何を打つかを想定し、そのコーナーもラインナップを増やしたことで、そのコーナーへも誘導できた
- 頻繁に来店しないお客様に対して、現在の機種傾向や人気傾向を伝える施策を行った結果、あまり見ないお客様が最近の機種を遊技していた
こちらの店舗様はいろいろ実施しているので、他にもいろいろ上手くいったことがありましたが、今回の年末年始でも新しい気づきがあったようで既にGWに向けて方向性を修正して動き出しています。
増客プロセスと戦略シナリオ(前回コラムに書いています)の『ボトルネック総点検と改善』は、自分たちがやってきたことをあえて否定する視点で実施することが大切です。
「なんでか?」「これでいいのか?」という自分たちへの問いと、「お客様に伝わっているか?」「価値を感じてもらえているか?」も問い掛け続けることで、見えなかったボトルネックも見えてきます。
ランチェスター戦略≪弱者の5大戦法≫で営業施策を考える

『ボトルネックの総点検と改善』に関しては、当然ですが競合他店との競争という面もあります。
競争視点を入れなくても、効果が上がる営業施策にすることは可能ですが、競争視点を入れることで更に効果を高めることができます。
そもそも、改善はしたが他店に劣る状況や、他店の方が自店よりも取組みが進んでいれば奪われるお客様が増えてしまいます。
そこで、自店の営業施策をランチェスター戦略にある5大戦法で考えて、『勝ちやすい部分』『他店がやれていない部分』なども探して、その部分も同時に次の大型連休に向けて取組んでいきます。
弱者の5大戦法を少しだけお伝えします。
局地戦
自店の第一商圏は常に死守するエリアになり、他店より有利な商圏になるので、第一商圏へのアプローチは競合他店以上に質も量も増やすことが出来ないかを検討します。
一騎討ち戦
ボトルネックの総点検や、機種構成、コーナーなどで、競争相手が少ない部分が無いか、もしくは実施されていないことは無いかを探します。
メイン機種などは一騎打ち戦になりにくいのですが、準メイン、更にそれ以外の機種やコーナーでは勝ちやすき部分、更には少台数の機種では一騎打ちになっている部分が増えていきます。
接近戦
接近戦の基本的な考え方は『お客様との距離』で、一番近い接近戦は『お客様とスタッフの直接会話』になります。
これは、ポスターの訴求よりも、スタッフが説明したほうが価値を感じる確率が上がるというものです。
また、親密度でも電話よりも直接会う方が関係性の深まりも早いというもので、接近戦を活用して短期間でお客様に浸透させるべきことを目指します。
一点集中主義
弱者は全体で勝てなくても部分で勝てるところを探すのがランチェスター戦略のセオリーです。
勝ちやすい部分が発見出来たら、その部分には強者以上に資源を投入して強者を上回る戦力で勝ちに行く方法です。
「○○店は◇◇が凄い!」という認知を商圏に浸透させることで、小さなNo.1の部分であったとしても自店の認知を高める効果が得られます。
陽動戦
陽動戦は、敵に自店の意図を悟られないようにしながら、意図した部分を強化する方法です。
まあ・・・なかなか応用が難しいと言われる部分ですが、コーナー作りや価値提案のプロモーションを店内で充実させて、意図したコーナーに誘導するという方法が、私がお伝えする営業施策の中での基本的な陽動戦になります。
競合店には、「何か面白そうなコーナーを作っているな」くらいにしか映りませんが、ターゲットとするお客様には価値が伝わることを目指した取組みを考えます。
厳しい時代を生き抜いてきた店舗には『必ず有利な部分』がある!?
ハッキリ言わなくても厳しい業界状況ですが、それでも「ここまで残ってきた店舗には、商圏と競争状況の中で必ず有利な部分がある」という視点で店舗視察などをしています。
顧客の奪い合いが激しい地域もあれば、自店の第一商圏(有利な商圏)が広くて競争がしやすい地域などもあります。
当然ですが、競争が激しい地域で既に小規模店舗が撤退しています。
知恵と工夫でギリギリの状況で戦っている店舗様もありますが、それでも「有利な部分は無いか?」「顧客支持を得られている部分は?」という視点で見ていくと、少なからず有利な部分は見えてきます。
その部分を活かすためにも、前回のコラムで書いている≪ボトルネックの総点検と改善≫に加えて、ランチェスター戦略の5大戦法を参考にしながら、次のゴールデンウィークの最大集客を目指して欲しいと思います。
おわりに
4月とゴールデンウィークは、1年の中で最も重要な時期になります。
それは、全国的に市場の流出入があるタイミングで、市場に流入した新規顧客を獲得する、新社会人や新大学生を獲得するためにも、今回の取組みがより重要になってきます。
このタイミングで競合他店を選択したお客様を奪うのは簡単ではありません。
いかに自店を選んでもらうかが最重要な取組みとなります。
年末年始では、普段は稼働しない機種が稼働した傾向や、現在の人気機種以外でも若い人が遊技している機種など、今後の取組みのヒントになるものがあったと思います。
常々『機種の説明が必要な業界なのに、機種が探せない状況になっている』とお伝えしていますが、若い世代の参加率を高めるだけでなく、各世代のお客様も想定した取組みが必須の時代だと思っています。
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