いつもCFYコラムを御愛読いただき、誠にありがとうございます。船井総研 渡邊龍信です。
10月に入り、ようやく朝晩に秋らしい空気が感じられるようになりました。
今月の結論から申し上げます。8月に7ヶ月ぶりに前年を超えた4円パチンコは、9月に前年比97%へ戻りました。底は10月で、4円パチンコの前年割れはまだ続くと見ています。12月以降のスペック変更がどこまで市場を開拓するか?ほとんどすることないだろうなとは見てますが。。
あわせて、先月号の答え合わせと、9月中に一気に出揃った年末の顔ぶれについて書きます。
9月の売上動向
| レート | 先月対比 | 前年対比 |
| 4円パチンコ | 90% | 94% |
| 1円パチンコ | 94% | 99% |
| 20円スロット | 94% | 104% |
| 5円スロット | 96% | 107% |
| 全体 | 93% | 101% |
先月号で「1日あたり売上で9月は8月比6%減、前年比は全体102%前後」と読みましたが、実際は7.5%減・101%。読みより一段弱かったです。 9月の休日は30日中11日(8月も11日、前年9月は10日)。前年より1日多い暦で、この数字です。
もちろん東京は30日間全部雨だったなどの天候も影響はあるかと思いますが、丸めで見えなくなっているものがあります。4円パチンコは8月の前年比100.6%から、9月は97.0%。 先月号で「構造変化と読むのは早計」と書いた通り、前年超えは1ヶ月で終わりました。1円パチンコも前年比99%で前年割れが続いています。
なぜ1ヶ月で終わったのか。私の見立ては、8月3日組のパチンコ大型機(ソードアート・オンライン、ガンダムSEED)の初動が8月の4円を押し上げ、9月のパチンコ新台が弱かった(評価対象9機種中、同期平均超えは2機種)ために剥がれた、というものです。パチンコはまだ新台に大きく左右される部門で、多台数販売が当たる兆しをみせないので、このままではよくなりませんね。
もう一つ、パチンコ側の合計は前年比97.4%、スロット側は104.5%で、差は約7ポイント。1日あたり売上は20円スロットが4円パチンコの1.33倍です。台数も同じ方向で、全日遊連の加盟店舗調査では、8月末のパチンコは前年同月比69,852台減、スロットは29,340台増。ただしスロットの増加は8月単月で994台と鈍っていますし、パチンコの減少には閉店(加盟店舗は前年同月比165店減)の分と入替でスロットに変わった分が混ざっていて、切り分けられません。台数からは「置き換え」とまでは言えません。売上の差が開いている、までが事実です。
ここまで台数減ればマーケットが縮小していってるのもありますね。
シルバーウィークの感想としては、祝日の3日(9/21〜23)は、通常の土日に比べて4円パチンコで92〜95%、1円パチンコで88〜93%、20円スロットで92〜93%。休日水準に届いていません。 昨年9月の単発の祝日(9/15・9/23)は、4円パチンコで通常の土日の99.4%・97.0%まで届いていましたから、今年の連休の祝日のほうが低かったことになります。そして連休明けの9/24は、4円パチンコで通常の平日の91.8%。9月で最も弱い平日でした。 余白どころか谷です。9/25は102.3%、月末の9/30は98.0%で平日並みでした。
連休中の土日(9/19・20)は通常の土日の95.5〜96.0%(4円パチンコ)で上乗せなし。平日が休日に変わった祝日3日は、通常の平日比で123〜127%まで上がっています。
先月号の答え合わせ
9月の読みは想定よりも低かった
→ 7.5%減・101%(前述)。読みの裏にあった私の予測では、4円パチンコの9月は前年比100.2%、実際は97.0%で、外れの大半は4円パチンコです。 20円スロットは予測の104.6%に対し実際104.3%で、ほぼ予測通り。
予測が8月の4円パチンコの戻りを、続くものとして織り込んでいました・ガンダムSEEDの「9月中の失速前提」
→ 期待もしてなかったですが、1.43倍から1.33倍で、同期の新台の中では上位に残っています。同期比で見る限り、失速前提は外しました。 ただし初週比は60%から38%まで下がっており、打たれる量そのものは落ちています。
■まだ決着していないもの
「10月は8月比10%減、前年比102%前後」「4円パチンコは10月に8月比87%・前年比99%」
→ 9月29日時点の予測では、全体が8月比89.2%・前年比101.0%、4円パチンコが8月比84.7%・前年比96.5%。読みは甘い側に傾いています。
9月の新台動向──評価15機種中、平均超えは6機種、パチンコは2機種だけ
9月導入は16機種(パチンコ10・スロット6)、すべて9月7日導入です。定番機のPA大海物語Withアグネス・ラム Premium Editionを除く15機種のうち、同期の新台平均を超えたのは6機種(40%)。内訳はパチンコ2/9、スロット4/6です。◎はパチンコの1機種だけでした。
タクトオーパスは思ったよりも悪くない挙動をしていましたね。リコリコが使えてる店舗はもちろんあるものの、想定稼働以下で救世主にはなりえていない状況でした。
パチンコは◎と△が1機種ずつで、あとは0.96倍から下。スロットは平均超えが4機種と打率は高いものの、1.14〜1.03倍の団子で突き抜けがありません。 そして最も多くの店に入った機械が、最も打たれているわけではなかったのがダメージでかいです。年末の新台としての評価はいずれも分かれますね。共通してる点は、「年末に頭抜けてるものはない」でした。それよりも年明けに照準をあわせたほうがよさそうですね。
Lリコリコの感想
■スマスロ リコリス・リコイル(9月7日導入・当社把握の販売台数31,000台)当社把握の台数では9月組で最多ですが、倍率は1.03倍で平均並み。順位は3位→6位→7位、9月30日時点で8位です。平均導入台数は7.3台から8.2台に増えた一方、打たれる量は初週の61%。中古相場は導入1週間で6割、9月30日までに83%下がりました。台数を積んだ店ほど、稼働と資産の目減りを同時に受けている形だと見ています。
12月まで機械がないので頑張る必要ありますが、喰種やカバネリに流れてることもあるので、早い段階での対策は必要ですね。
10月・11月の見立て
10月
| レート | 先月対比 | 前年対比 |
| 4円パチンコ | 94% | 96% |
| 1円パチンコ | 97% | 99% |
| 20円スロット | 98% | 105% |
| 5円スロット | 97% | 107% |
| 全体 | 97% | 101% |
11月
| レート | 先月対比 | 前年対比 |
| 4円パチンコ | 100% | 97% |
| 1円パチンコ | 100% | 99% |
| 20円スロット | 102% | 104% |
| 5円スロット | 101% | 107% |
| 全体 | 101% | 101% |
暦は10月の休日が10日(前年9日)、11月が11日(前年12日)。底は10月です。4円パチンコは11月まで前年を超えないと見ます。平均誤差±3.0ポイントで紙一重ですが、超えない側に置きます。崩れるとしたら、10月5日のe Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかり2が8月のSAO並みに突き抜けた場合だけですね。
年明けに照準──年末は温存、外すなら早く
e Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかり2(30,000台)、スマスロ 獣王(15,000台)、スマスロ モンスターハンターライズ:サンブレイク(20,000台)、マイジャグラーⅥ(55,000台)。
年末は12月7日にスマスロ 押忍!番長番付とeミリオンゴッド‐天空の雷撃‐、12月21日にスマスロ バジリスク~甲賀忍法帖~Ⅳ、e牙狼13 -ハガネを継ぐ者-、e ゴジラ対エヴァンゲリオン~WIND BURST~、ソードアート・オンラインの新作パチンコ(当社把握の販売台数は5,000〜28,000台)。当社把握の試打評価はS・Aが1機ずつ、B〜Dが3機、未評価が1機と割れています。当社把握では、年明けすぐではないですが、北斗の拳のスロットも控えています。
正直年末の物足りなさはあります。機械代を絞った分は2月の出玉原資へ回してください。
営業の肝はZ世代?
個人的には営業において研究してる分野があります。私のクライアントはご存知だとは思いますが、今後の中小企業の圧倒的な武器になると感じてます。地域3,4番店レベルでも圧倒的に生き残れる営業戦略です。
やはり肝になってくるのはZ世代の求めてること。5号機時代とはまた違うよっきがあるので、そこをターゲットにすることが、戦略として大事ですね。1円も昨対で下がってるホールはターゲットの見直しをおすすめします。1円において昨対120%を達成してるホールは1年前と商品構成やターゲットが違います。
まとめ
- 9月は前年比101%、4円パチンコは97%で前年超えは1ヶ月で終了。
- 底は10月。スロットは前年超え、4円パチンコは11月まで前年割れと見ています。
- Z世代の鍵はアニメ版権のスロット。年明けに照準、年末は温存・外すなら早く。
1ヶ月の戻りは流れではありません。同じ条件で並べた数字で選び、外す。その積み重ねが差になります。
秋冷の候、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
P.S.クレーンゲームの問い合わせを良くいただきますが、成長産業のため、本無料コラムでは取り上げません。コラム読者が個別にご連絡くださってる方もいますので、そちらに関しては対応致します。

