こんにちは!リスペクトマインド(株)の武内臣介です。
今回のコラムでは、CFYコラムのラストコラムとしてお届けします。
これまで、増客プロセス、戦略シナリオ、お客様体験ストーリー、市場浸透戦略、ボトルネックの総点検、プロダクトアウト機種のファン化などなど、店舗営業に欠かせないテーマをお伝えしてきました。
最終回となる今回は、これまで書いてきた中でも“今”大切なポイントとなる『営業施策の総点検』について書きます。
今の業界環境は、過去の延長線では成果が出にくいどころか、さらに縮小していく可能性が大きい時代です。
だからこそ、“今の営業施策は本当にファンを増やす店舗施策として機能しているか?”を総点検し、未来の業績をつくるための土台を整え続けることが欠かせません。
1.なぜ?今、“総点検”が必要なのか?
業績を長期的にアップさせていく要因は、一発逆転の派手な施策よりも、『当たり前にやっていることの質』が重要です。
しかし、毎日お店を見ていると、全てが“当たり前”に見えてきて、質が高いのか低いのかも見えなくなります。
- やっているつもり
- 出来ているつもり
- 伝わっているつもり
という、“つもり”が積み重なり、気づかないうちに増客を阻害するボトルネックが増え続け、どこに成果を阻害する原因があるのか分からなくなります。
年3回の大型連休での施策、話題機の導入時などは、普段とは違うお客様であり、ライトユーザーの方々が来店するタイミングは、これまでも“総点検の絶好のチャンス”ということをお伝えしてきました。
ビギナー、ライトユーザー、休眠ユーザーなど、久しぶりに来店する人たちを、再度来店頻度の高いファンに変えていくことが増客の重要なポイントです。
その方々が、具体的にリピートしてくれるお店になっているかを見直す視点が『自店の営業施策はどこがボトルネックになっているのか?』という問いになります。
2.総点検①『増客プロセス設計』をチェックする
増客プロセス設計は“増客する流れ”が機能しているか?をチェックします。
増客プロセスは、
①潜在顧客開拓
⇒市場の方々に自店を良い印象で知ってもらう
②見込み顧客アプローチ
⇒良い印象で知っている方々に来店促進のアプローチで来店してもらう
③新規顧客獲得
⇒来店したお客様が「このお店いいね!また来よう!」という価値を感じてもらう
④既存顧客リピート
⇒既存のお客様と自店の関係性を深めていく
⑤顧客維持
⇒定期的に接触して、継続した来店促進を図る
この5段階のどこかが詰まりボトルネックになっているかをチェックします。
全体の流れは全て重要ですが、特に『③新規顧客獲得』『④既存顧客リピート』がその中でも最重要です。
再来店促進のための“5つのつながり”の中の『お客様と台とのつながり』が自店でしっかりと作れるかが課題です。
この流れが滞ると、ボトルネック以降の成果が一気に落ちます。
『お客様と台とのつながりづくり』が弱いと、「来店したけど、次につながらない」という“穴のあいたバケツ状態”になります。
まずは、増客プロセスの全体像を、現在の営業施策をすべて5段階に分類し、「どこが薄いのか、ボトルネックになっているのか?」を見える化すること。
これだけでも、改善の方向性が見えてきます。
3.総点検②『戦略シナリオ』をチェックする
戦略シナリオは“店内でタイプ毎のお客様”をサポートしているか?をチェックします。
戦略シナリオは、店内でお客様をファン化するための設計図です。
戦略シナリオの項目は、
①セグメント
⇒機種の分け方やコーナー作りを、モノ視点とコト視点で考える
②ターゲティング
⇒ターゲットとするお客様が、どのセグメントとマッチングするかの仮説を立てる
③集客の武器
⇒自店に来店してもらう集客の武器の種類と、機能しているかのチェック
④価値交換・価値付加
⇒来店した目的から、次回来店の際は別の目的になる価値を提案しているかのチェック
⑤外部印象
⇒来店したくなる印象になっているかのチェック
⑥内部印象
⇒入店した瞬間から、ワクワクするような印象になっているかをチェック
この6つの項目を更に具体的にして『ライトユーザーが迷わず“好みの台を見つけてつながる”ための導線』が出来ているかもチェックします。
ここが非常に重要で、ライトユーザーの方々が好みの機種やハマる機種を見つけられなければ、次回の来店確率は低下します。
最近はプロモーションがシンプル化し、“機種の価値が伝わらない”ことが最大のボトルネックになっている店舗が増えています。
- 知っているコンテンツにしか座らないが(そもそもレパートリーが少ない)
- データ表示器を操作しない(何を見るべきか知らない)
- スペックを理解しない(自分が熱くなれる機種とつながれない)
- カテゴリーの違いが分からない(新しいものについていけていない)
こうしたライトユーザー層の行動を踏まえ、『伝わっているか?』を基準に総点検することが必須です。
誰でも、≪ビギナー⇒ライトユーザー⇒コアユーザー≫という道を辿ります。
この流れの中で、ハマれるものがあればファン化の確率が上がり、ハマれるものと出会えなければ離反の確率が高まります。
4.総点検③『暗黙知は形式知に変換されているか』をチェックする
半年前のコラムでも書いていますが、管理職・店長・ベテランの方々の頭の中には、総点検の①②を実施して『ボトルネックを発見する力』があります。
まさに、本来は“宝の山”のような暗黙知で、宝の山を掘り起こせば形式知になって活用できます。
しかし、暗黙知のままでは、
- 引き継がれない
- 再現できない
- 育成に活かせない
- 組織の財産にならない
という“個人依存の組織”になります。
形式知化とは、“宝の山”というノウハウを会社の資産に変える行為です。
- 普段チェックしている視点
- マニュアルに変換している取組み
- 重要なポイントを見逃さないチェックリスト
- ファン化の流れを見る判断基準
- 増客のためのフレームワーク
- 集客からリピートの具体的な営業施策の型
これらの“宝の山”を整え、総点検の内容に加えることで、新人でも1年で営業施策の全体像を理解し、再現性のある育成が可能になります。
5.総点検④『市場浸透戦略』の流れをチェックする
『市場に機種を浸透させる戦略』としてホール営業の中心は、
①既存市場×既存商品の浸透
②既存市場×新商品の浸透
の2つです。
浸透させるには、イノベーター理論の『マジョリティ層』が特に重要です。
イノベーターやアーリーアダプターが評価した価値を、“受動的なマジョリティ層”にどう伝えるかで、稼働が大きく変わります。
この層に対して、『興味関心 → 来店 → 価値体験 → リピート』の流れをつくる施策を、総点検の①~③で実施することが必要です。
6.総点検⑤『伝わっているか?』をチェックする
“伝え方”がボトルネックになっていないか?を徹底的にチェックします。
機種に詳しくないライトユーザーの方が、「おやっ!何だろう」「へぇ~そうなんだ」「ちょっと打ってみようかな」となるような“伝え方”になっているかというものです。
営業施策の中で、最も見落とされやすいのが“伝え方”です。
これは、あらゆる業界が常に課題にしているものです。
- 価値が伝わらない
- 魅力が伝わらない
- 違いが伝わらない
- 選び方が伝わらない
- 楽しさが伝わらない
伝わらなければ、『どれだけ良い機種でも』『どれだけ良い施策でも』成果にはつながりません。
ライトユーザーは“なんとなく選ぶ”という行動をします。
だからこそ“なんとなくでも選べる伝え方”をチェックすることが重要です。
おわりに
CFYコラムを読んでくださった皆様へ
これまでCFYコラムをお読みいただき、本当にありがとうございました。
私は、「お客様がファンになってくれることを目指し、皆様の衆知を結集して業績を上げるためのフレームワークを活用する」という考え方を一貫してお伝えしてきました。
業界にとって厳しい時代が長らく続いているからこそ、人の力、知恵の力、組織の力が問われます。
そして、総点検は“弱点探し”ではなく、未来の業績をつくるための“再設計”として、年3回の大型連休時には繰り返し実施するものです。
これからも、皆様の店舗が地域で愛され、ファンに愛され、ファンが増え続けるお店づくりを心から応援しています。
CFYコラムは今回で一区切りですが、私の活動はこれからも続きます。
また次のステージで、皆様のお役に立てる情報をお届けしていきます。
今まで本当にありがとうございました。
そして、これからもよろしくお願いいたします。
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